トピックスとワコー・ボリューム・レシオ
ワコー・ボリューム・レシオ (Topix、直近半年)
作図法と利用法
1. 作図法
当日のワコーボリュームレシオ WVR は、当日を含む過去 N 日 (週) での値上がり日 (週) 出来高合計 Vup から、
値下がり・変わらず 日 (週) 出来高合計 Vdown を引いた値を、その間の全出来高 Vtotal
で割った値を百分率で表示した値と定義されます:
WVR = 100⋅(Vup − Vdown) / Vtotal
上式から読み取れるように、WVR の取り得る値は、−100 以上、+100 以下となります。なお、通常利用する N の値は、日足短期で10日、中期25日、
週足では13週、26週をとります。
2. 利用法
以下に、ワコー・ボリューム・レシオ (WVR) の利用法について箇条書きにまとめます [参考文献 1]:
- WVR は元来週足ベースの個別銘柄の中・長期タイミング指標として使用されてきましたが、
日経平均、Topix、短期・日足・個別銘柄のタイミング判断にも利用されてきています。
- その値 (WVR) については、WVR < −60: 底値確率大、 −40 < WVR < −20: 下止り有力ゾーン、
+30 < WVR < +40: 上げ一服有力、WVR >60: 天井確率大、との見方をします。
- トレードのタイミングとしては、WVR のボトムアウト確認後買い、基準値 "0" を上抜けしたとき買い増し (強気の確認)、
ピークアウト確認後は弱気とする手法 (売りはこの反対) が用いられます。
- その他、下記事項も WVR 見方への注意事項として知られます:
- 株価が底値圏、高値圏にあるときは、WVR も株価と同時に、または先行してボトム・ピークを形成します。
- WVR 計算対象の足数 N が少ないほど、ボトム水準は低くなり、ピーク水準は高くなる傾向があります。それでも、
一般的に利用される足数では上記第 2 項は有効とされます。
- 上記第 2 項にも関わらず、薄商いの中、出来高急増で WVR が一気に上昇した場合、むしろ上昇相場のスタートとなることがあるので、
注意を要します。
- WVR が下降するあいだ、株価が横ばいまたは強含みの場合、強気のフォーメーションで、
株価は間もなく上放れするか、上昇を継続するとされます。
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ソフトウェア 「好転銘柄検索」 での "ワコー・ボリューム・レシオ (WVR)" の扱い
上記のチャートでは、インデックス指標 「トピックス」 と東証一部出来高を利用し、直近半年間のワコー・ボリューム・レシオを表示していますが、
ソフトウェア 「好転銘柄検索」 では、下記のワコー・ボリューム・レシオの表示が可能です:
- 東証一部、東証二部、東証マザーズ、JASDAQ 全上場銘柄 (トピックスを含む4つのインデックス指標は除く)
- 過去17年間の任意の時期、期間
- ザラバではリアルタイムでの最新データ値を利用したワコー・ボリューム・レシオの表示 (最大1分前)
-
ソフトウェア 「好転銘柄検索」 での "ワコー・ボリューム・レシオ (WVR)" 表示例
また、テクニカル指標 「ワコー・ボリューム・レシオ」 は指定銘柄分析、パラメータ最適化、テクニカル指標信頼線検証、
及びマルチスクリーニング設定に下記のように条件で適用されています (以下、「買い」 関連のみ説明):
- パラメータ: ① 日数 N、② 買い基準値 Rbuy、③ 買い手仕舞い基準値 Rbuy, t
- 「買い」 信号: ① Rbuy 下方突破後の上方突破、② Rbuy 以下でのボトムアウト、③ Rbuy 下方突破。
- 「買い手仕舞い」 信号: ① Rbuy, t 上方突破後の下方突破、② Rbuy, t 以上でのピークアウト、③ Rbuy, t 上方突破。
- WVR 値の制限 (スクリーニング): ① ある値 R より大きい、② ある値 R より小さい、③ R1 と R22つの値の間
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参考文献、及び注意事項
参考文献
- 「日本テクニカル分析大全」 日本テクニカルアナリスト協会編集、日本経済新聞社
注意事項
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