トピックスと騰落レシオ
作図法と利用法
1. 作図法
当日の騰落レシオ: ADR (Advancing Decline Ratio) は、当日を含む過去 N 日間での値上がり銘柄数累計 Nup
を、値下がり銘柄数累計 Ndown で割った値を百分率で表示した値と定義されます (簡易法):
ADR = 100⋅Nup / Ndown
以下に、ADR の計算上での注意事項について箇条書きにまとめます:
- 上式から読み取れるように、ADR の取り得る値は: ADR ≥ 0 となります。
- N の値は、通常 25日が取られますが、米国では N = 20 (約1か月) が取られています。
上記チャートは、東証一部騰落レシオを N = 25日の簡易法で計算されたものです。
- 簡易法 ADR の移動平均値をもって、厳密な騰落レシオとすることもあります。
2. 利用法
以下に、一般的な騰落レシオの見方について箇条書にまとめます:
- ADR ≥ 120: 要警戒、ADR ≥ 150: 天井圏、逆にADR ≤ 70: おおむね底値圏、ADR ≤ 50: 底値圏、と判断されます。
- 騰落レシオのピーク・ボトムは、株価のピーク・ボトムに先行するといわれます (株価の先行指標)。
特に、底値圏での信頼性が高いことが特徴とされます。
- 騰落レシオは、長期的に右肩上がりになりやすい A/D ライン (騰落株線) の欠点を補うために考え出された指標です。
- 短期として N = 10 の値も使用されますが、この場合振幅も大きくなり、また "だまし" も多くなることに注意を要します。
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